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男性型脱毛症とは?その原因や症状、最新の治療方法について

男性型脱毛症とは、前頭部の生え際や頭頂部の髪の毛が、急に薄くなる症状です。近年は「AGA(エージーエー)」と呼ばれるケースも多いですね。(※AGAは「Androgenetic Alopecia」の略称です。)

現在、日本全国で男性型脱毛症に悩む男性は1,200万人以上もいると言われています。

年代によってその割合は高くなり、20代は10人に1人、30代は10人に2人、40代は10人に3人、50代以上になると10人の4人以上の方々が男性型脱毛症を発症しています。

男性型脱毛症の厄介なところは、「進行型の脱毛症であること」です。薄毛の進行度合が早く、放っておけばどんどん頭皮が見えやすくなっていきます。

このため、できるだけ早い段階で男性型脱毛症の症状に気付き、対処・治療していく必要があります。

そこで今回は、男性型脱毛症の症状や原因、最新の治療方法についてまとめていこうと思います。

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1.男性型脱毛症(AGA)の症状

男性型脱毛症の症状は、O型、M型、U型(またはA型)の3つのタイプに大別できます。

O型:頭頂部(つむじ付近)から薄毛が進行していく症状で、カッパのように丸く脱毛していきます。鏡で正面から見ると解かりづらく、人に言われて初めて気付くケースもあります。

M型:額の左右のそりこみ部分から脱毛していく症状です。中央部分の前髪が残り、アルファベットのMのような形になります。

ソリコミ型と呼ばれることもあり、M型の有名人としては、ハリウッド俳優のダニエル・クレイグさんやジュード・ロウさん、サッカー選手の岡崎慎司さんなどが該当します。”薄毛・ハゲでもかっこいい”と言われる人も意外と多いです。

U型(A型):額の中央付近から上へ上へと後退していくタイプです。Uを逆さまにしたような形で、ハゲ上がっていきます。お年寄りはU型の方が多く、後頭部と側頭部だけ毛が残っています。お笑い芸人として活躍されているトレンディエンジェルの斎藤さんも、代表的なM型だと思われます。

そして、これらの男性型脱毛症には”共通する初期症状”があります。

具体的な症状の例としては、

・毛が細くなる

・毛がやわらかくなる(硬毛から軟毛に変化する)

・毛が伸びなくなる

・頭皮が脂っぽくなる

・髪のボリュームがなくなる

などがあげられます。

もし1つでも気になる初期症状がある場合は、頭部の生え際や頭頂部の写真を撮っておきましょう。そして1週間おきぐらいに、鏡に映った頭部と写真を比べます。少しでも進行している場合は、早めに治療していきましょう。

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2.男性型脱毛症の大きな原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)

男性型脱毛症の最も大きな原因は、活性型の男性ホルモンである「DHT(ジヒドロテストステロン)」の過剰分泌です。

DHTは男性の筋肉や骨格をつくる重要な役割を果たす一方で、過剰に分泌されることによって男性型脱毛症や大人ニキビ、前立腺肥大などの原因になります。

頭皮の毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体とこのDHTが結合すると、ヘアサイクルが乱され、髪の毛の成長期が終わってしまいます。本来であれば今度も伸びるはずの髪が、抜け落ちてしまうわけです。

髪が長く、太く成長する前に抜けてしまうので、まだ成長しきれていない細い毛ばかりが残ってしまいます。

事実、男性型脱毛症の人の頭皮では、多量のDHTが確認されています。

また頭皮の毛根部分への血流の悪化も、男性型脱毛症の原因の1つです。動脈硬化や高血圧症によって血の巡りが悪くなれば、髪の成長に必要な栄養素が毛根部分へ届きません。

睡眠不足や運動不足、食生活の乱れも、男性型脱毛症の要因になります。

なお、「男性型脱毛症は遺伝する!」と思っている方も多いですが、これは必ずしも正しくはありません。

薄毛やハゲの現象が直接遺伝するわけではなく、遺伝する可能性があるのが「ホルモンの代謝バランス」です。遺伝しない可能性も当然ありますし、父や祖父が男性型脱毛症だからといって、あなたもそうなるとは限りません。

例えて言うなら、ガン家系の考え方と似ています。両親や祖父母がガンを患ったからと言って、子孫全員がガンになるわけではありません。

このため父親や祖父が男性型脱毛症の場合は、「自分も将来ハゲるかもしれないが、ハゲない可能性も十分にある」ぐらいに思っておいた方が良いでしょう。

また、男性型脱毛症が発症したとしても、適切な治療によってDHTの過剰生成を抑えることも可能です。

早期発見・早期治療が大切なことを、心得ておきましょう!

 

3.男性型脱毛症(AGA)の治療方法について

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男性型脱毛症の治療方法は、医薬品による治療法と、自毛植毛法による外科的な治療法の2つに大別できます。また、対処方法として「ウィッグ」を使う選択肢もありますね。

<医薬品による治療法について>

日本皮膚科学会では、フィナステリドという内服薬と、ミノキシジルを含有した外用剤による治療が推奨されています。

フィナステリドには、2型5α-リアクターゼの作用を抑える働きがあります。2型5α-リアクターゼは、男性ホルモンのテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変えてしまう悪者です。

フィナステリドは2型5α-リアクターゼの厄介な作用を抑えることによって、男性型脱毛症を防いでいきます。

一方、外用剤に含まれているミノキシジルには、毛乳頭細胞を刺激して、毛の成長因子を出させる作用があります。これによって毛母細胞の増殖が促進して、毛が成長していきます。

相棒でおなじみの水谷豊さんがテレビCMに出演している「リアップ」も、ミノキシジルが配合された外用剤です。リアップは医師の処方箋が無くても購入できる一般大衆薬であり、ドラッグストアでも販売されていますね。

男性型脱毛症の治療で効果的なのが、内服薬のフィナステリドと、外用剤であるミノキシジルの併用です。フィナステリドで毛の成長を妨げるDHTを抑制し、ミノキシジルで毛の成長を促進させていきます。

※AGA治療ができないケースとは?

男性型脱毛症(AGA)の治療は、毛母細胞が死んでいる(活動を停止している)状態では、施すことができません。

大切なのはたとえヘアサイクルが短くなっても、毛母細胞が活動していることです。毛母細胞さえ生きていれば、治療によってヘアサイクルを少しずつ長くし、髪を元気にしていけます。

たとえツルツルにハゲている部分でも、単純にヘアサイクルが短くなっているだけで、毛母細胞が生きている可能性もあります。

大切なのは、どんな状態であっても早期治療に向けて動き出すことです。薄毛の状態(毛がある状態)であれば尚更、復活できる可能性は高まります。

 

4.男性型脱毛症(AGA)の治療は、健康保険の適用外

内服薬のフィナステリドを手に入れるためには、医師の処方箋が必要となります。このため、まずはAGA治療を行っている病院やクリニックで医師の問診や診察を受けて、その上で処方してもらう流れとなります。

そして残念なことに、AGA治療は保健適用外です。治療費は、全額自分で負担しなければなりません。

1回の診察と薬の処方を合わせた治療費の相場は、1万円前後が相場とされています。AGA治療で有名な専門クリニックの場合は、3万円ぐらいかかるケースもあるそうです。

 

5.男性型脱毛症の原因・症状・治療方法のまとめ

以上、ここまでの内容を完結にまとめさせて頂くと・・・

○男性型脱毛症(AGA)は進行型の脱毛症であり、短期間で薄毛・ハゲになる可能性が高い。

○M型、O型、U型などのタイプに分かれるが、初期症状は一緒。毛が細くなったり、やわらかくなった場合は要注意。

○男性型脱毛症の大きな原因は、活性型男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」が過剰に分泌されること。

○父親や祖父がAGAだからといって、必ずしもAGAになるわけではない。

○男性型脱毛症は、内服薬のフィナステリドと、外用剤のミノキシジルで治療できる。

○進行を食い止めて髪の状態をキープするためには、早期発見・早期治療がとても大切。

となります。昔は「男のハゲ(男性型脱毛症)は、仕方のないこと」であり、ハゲるかどうかは運任せのように考えられていました。

しかし、今現在は違います。医学・医療の進歩によって男性型脱毛症は治療できるようになり、たとえ薄毛の状態でも毛母細胞が生きてさえいれば、元気な髪を取り戻すことが可能なんです。

できるだけ早期に治療を開始すれば、それだけ復活するまでの期間を短くできますし、治療費も安くなります。

定期的に自分の髪と頭皮をチェックし、男性型脱毛症を一番早い段階でやっつけていきましょう!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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