産後に薄毛・抜け毛が増える原因とは!?その対策や予防法のまとめ
女性が出産を乗り越え、母親になること。これは女性の人生にとって最も大きな変化であり、喜びも大きいことだと思います。
社会的にも1人の女性から母親という立場になりますし、心身の面でも色々と変化が出てきます。妊娠から出産するまでの間にいろいろと学び、母親になる準備をされている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
でも、産後の抜け毛や薄毛は、予想外の出来事です。「一体なぜ!?」と思い、これが知らず知らずのうちにストレスになる危険性もあります。
そこで今回は、産後に抜け毛や薄毛が増える原因や、その対策、予防法について見ていきましょう!
目次
1.産後に起こる”大きな変化”とは!?
その答えは、女性ホルモンの1種である「エストロゲン」の減少です。女性は出産をする時に、エストロゲンが急激に減少します。
そもそも、エストロゲンは女性らしさを司る女性ホルモンです。抜け毛を予防する働きもあり、女性が男性よりも薄毛になる人が少ないのは、エストロゲンがたくさん分泌されているからです。
しかし、胎盤に蓄積されているエストロゲンは、出産の時に一気に体外へ排出されてしまいます。母親になるための準備として通常よりもたくさん女性ホルモンを分泌しているのですが、それが急激に減ってしまうのです。
このエストロゲンの減少は、女性の髪にも大きな影響を及ぼしていきます。
2.エストロゲンの減少と、抜け毛・薄毛の関係
出産直前は胎盤に蓄積しているエストロゲンが多量にあるため、本来であれば寿命で抜け落ちるはずの髪の毛も、頭皮に留まり続けます。
しかし、出産によって女性ホルモンのエストロゲンは、一気に減少します。このためエストロゲンの力によって留まっていた髪の毛も、急に抜けてしまうのです。
このため、出産後は「抜け毛が一気に増えた」と感じる人が多くなるのですね。
ただし、これはエストロゲンの一時的な現象によって生じるもので、髪の発毛機能とは別問題です。通常の髪の毛周期(ヘアサイクル)が一時的にずれてしまっただけなので、多くの場合は時間の経過と共に回復していきます。
髪の毛周期は、成長期、退行期、休止期というヘアサイクルを経て、新しい髪の毛が生えていきます。
抜けては生えるという周期を一生に渡って繰り返しており、出産によって一時的に乱れたとしても、これを正常に戻す力が備わっているのですね。
3.産後の薄毛は、どのくらいの期間で回復するのか
薄毛や抜け毛が進行する期間は、出産した日から2~3ヶ月後ぐらいまでです。
そして、その後半年~1年ぐらいかけて、少しずつ回復していきます。このため産後の薄毛が回復するまでの期間は、出産後1年~1年半ぐらいは見ておいた方が良いでしょう。
出産時に減少する女性ホルモンのエストロゲンも、月経の回復によって妊娠前の状態に戻っていきます。
4.大切な出産後の健康管理
髪の毛の成長は、日頃の栄養バランスや睡眠、ストレスの有無と関わっています。
産後の抜け毛は自然に治るのが定説ですが、育毛・発毛に必要な栄養をちゃんと摂取していなかったり、睡眠不足の日々が長く続いていたりすると、薄毛や抜け毛が回復しづらい状況に陥ってしまいます。
赤ちゃんが生まれた後は、お母さんの生活も激変するものです。夜鳴きで起こされたり、自分よりも赤ちゃんの栄養を優先してしまったりして、自分のことが疎かになりがちです。
このため、産後は赤ちゃんだけでなく、自分自身の健康状態も今まで以上に意識する必要があります。
夫や両親などにも協力してもらい、ママさん自身の健康的な生活も確立していきましょう。そうすることで、薄毛や抜け毛の回復も正常に進んでいくはずです。
5.産後の薄毛・抜け毛の対策・予防法のまとめ
自然に回復するのを待つだけでなく、どうすれば効果的に薄毛や抜け毛を回復できるのか。具体的な対策や、予防法について具体的に見ていきましょう。
5-1.栄養をしっかり摂る!産後ダイエットは控えめに
母乳で赤ちゃんにあげている場合は、摂取した栄養素が赤ちゃんの方にも流れていきます。このため、栄養バランスに気をつけているつもりでも、お母さんにとって必要な栄養が不足しがちになります。
またお母さんになると日々の生活も忙しくなり、食事にかける時間も短くなりがちです。家事もこなさなくてはなりませんし、本当に大変ですよね。
でもだからこそ、しっかりと食べるように意識しなければなりません。特に摂取しておきたい栄養素は、良質なタンパク質やビタミン類、亜鉛・鉄分などのミネラル成分です。可能な限り、栄養バランスを整えておきましょう。
また、出産後はすぐに体型を戻そうと産後ダイエットに励むママさんもいらっしゃいますが、まずは健康状態を整えることが大切です。薄毛や抜け毛の心配が消えて、子育ても一段落してから産後ダイエットに取り組みましょう!
5-2.良質な睡眠をとる
髪の毛の成長には、成長ホルモンの分泌が欠かせません。成長ホルモンは夜寝ている時に分泌されるもので、育毛・発毛促進だけでなく、代謝や免疫機能の活性化、疲労回復などにも役立っています。
しかしながら赤ちゃんに夜中起こされるケースも出てきますよね。このため、短時間でも出来るだけ深く眠れるようにする工夫が求められます。
短時間でも深い眠りにつき、成長ホルモンを分泌させるためには、入眠時に血糖値を上げないことが大切です。そのためには、布団に入る2~3時間前は何も食べないようにしましょう。
また、眠る少し前の時間に体温を上げて、入眠時に体温が下がった状態になると、深い眠りにつきやすいです。その他、眠る前にブルーライト(パソコンやスマホの液晶画面から発せられる光)は、入眠の妨げになります。これも注意しておきましょう。
5-3.頭皮の血行を良くする
産後の大きな悩みの1つに「骨盤の歪み(ゆがみ)」があります。骨盤が歪んでしまうと、全身の血行が悪くなる恐れがあります。さらに、睡眠時間が不規則になってしまい、自律神経が乱れることも。これも血行不良の要因です。
血行を良くするために有効なのが、やはり適度な運動です。ウォーキングだけでなく、ストレッチやヨガ、ピラティスなども血行改善の効果があります。
またピンポイントで血行を良くするためには、頭皮マッサージがおすすめです。指の腹を使って頭皮をやさしく動かし、血流を良くしてあげましょう。
5-4.ストレスを溜めない
産後のストレスは、お母さんであれば誰もが感じるものです。ひどいストレスを抱えると、円形脱毛症になる場合もあります。また精神的なストレスも大きく、これも過度に溜まってしまえば、うつ病を起こす危険性もあります。
このストレスは、発毛や育毛にも影響を及ぼすものです。ストレスを抱え続けることで、本来戻るはずの毛周期(ヘアサイクル)が、戻りにくくなる恐れも出てきます。
ストレスは無くすことは難しいので、上手に発散することが大切です。悩みや困ったことを人に話すだけでもストレス発散になりますし、趣味に打ち込むのも良いです。
また運動もストレス発散には効果的です。体を動かすことで全身の血の巡りも良くなり、心身共にリフレッシュできます。ストレスを溜めないように、日頃から意識して生活していきたいですね。
6.まとめ
ここまでお読み頂き、以下の点がお解かり頂けたのではないかと思います。
1.産後の薄毛・抜け毛の原因は、女性ホルモンの1つ「エストロゲン」の急激な減少であること。
2.産後の抜け毛は一時的なもので、1年~1年半ぐらいで自然に回復する(ヘアサイクルが正常に戻る)ケースがほとんどであること。
3.しかし、産後は栄養不足になったり、ストレスが溜まりやすくなるので、意識して気をつけていくことが大切なこと。
なお、どうしても産後の薄毛が気になる場合は、病院で専門医に相談してみるのもお薦めです。近年は薄毛に悩む女性が増えており、病院等の医療機関でも、女性の薄毛治療を行うところが増えてきました。
また、最近は女性の薄毛・抜け毛予防に効果的な育毛剤も発売されています。実際に使用されている方々の口コミ情報を参考にして、一番評判が良いものを選びたいですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
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